次世代リーダーアセスメントは、単に「リーダー候補を探す」だけではありません。将来の経営戦略を実現するための人材パイプラインを構築し、組織を担うリーダー候補を客観的な基準で発掘・育成することを大きな目的としています。勘や経験といった主観に頼るのではなく、リーダーとしての適性や、これから伸ばすべきスキル・ポテンシャルを可視化することが重要です。
もちろん、現場で高い成果を上げていることは素晴らしいことです。しかし、次世代リーダーにはそれに加え、組織全体を俯瞰し、時には痛みを伴う変革をもリードしていく視点や覚悟が求められます。将来の経営環境の変化を見据え、それに適応し、変化を主導できる人材を計画的に見出し、育成しておくことは、企業の持続的な成長と競争優位性を維持するために不可欠と言えるでしょう。また、アセスメントは候補者自身の強みや課題への気づきを促し、自己成長のきっかけを与えるという側面も持っています。
次世代リーダーアセスメントでは、その候補者が将来リーダーとして活躍するために必要な、多様なスキルや能力が評価されます。具体的には、以下のような点が注目されることが多いでしょう。
もちろん、これらのスキル・能力のすべてを完璧に備えている必要はありません。企業の状況や求めるリーダー像、候補者の現在の役職や経験によって、特に重視されるポイントは異なります。自社にとってどのようなリーダーが今、そして将来必要なのかを明確にすることが、アセスメント設計の第一歩となります。
次世代リーダーアセスメントでは、「これさえやっておけば万全」という単一の手法はありません。候補者の能力やポテンシャルを多角的に、かつ客観的に評価するために、様々な方法とツールが組み合わせて用いられます。代表的なものとしては、以下のような手法があります。
これらの手法にはそれぞれメリット・デメリットがあるため、複数の手法を組み合わせることで、評価の客観性や妥当性を高め、より信頼できるアセスメント結果を得ることが目指されます。
アセスメントを実施すること自体が目的ではありません。その結果をいかに活用し、次世代リーダー本人と組織全体の成長につなげるかが最も重要です。
まず欠かせないのが、結果のフィードバックです。単に評価結果を伝えるだけでなく、評価の根拠となった具体的な行動や発言を示しながら、丁寧に説明することが大切です。そして、本人の自己認識と評価結果との間にギャップがある場合は、一方的に押し付けるのではなく、対話を通じてその要因を探り、本人が結果に納得し、前向きに受け止められるようサポートすることが、成長意欲を引き出す鍵となります。
さらに、アセスメント結果は、個別の育成プラン作成だけでなく、より広い視点で活用できます。例えば、明らかになった強みを活かせる部署への配置転換や、将来の経営幹部候補を選定するサクセッションプラン(後継者育成計画)の重要な情報として役立てることが可能です。
アセスメントによって明らかになった「強み」と「今後の伸長が期待される課題」を踏まえ、一人ひとりに合わせた具体的なリーダー育成プランを作成します。
プラン作成は、「①育成目標の設定 → ②具体的なアクションプランの策定 → ③定期的な進捗確認と見直し」という流れで進めるのが一般的です。例えば、コミュニケーション力の向上が目標であれば、「定期的な1on1コーチングの実施」「ファシリテーション研修への参加」「部門横断プロジェクトでの調整役を経験させる」といったアクションが考えられます。課題解決力の強化が目標なら、「ロジカルシンキング研修の受講」「現在抱えている部署の課題解決プロジェクトをリーダーとして推進する」などが有効でしょう。
重要なのは、画一的なプランではなく、本人のキャリアに対する意向も尊重しながら、具体的な行動につながる計画に落とし込むことです。そして、計画を実行に移した後も、定期的に上司や人事担当者が進捗を確認し、状況に合わせてプランを見直していく、継続的なサポート体制がリーダーの成長を力強く後押しします。
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